リンパ管静脈吻合術
●最近、リンパ浮腫の治療として、手術(リンパ管細静脈吻合など)が話題となることが多くなりました。手術は多くの疾患で、”最後の手段”のような位置づけの場合がありまます。しかし、リンパ浮腫においては必ずしもそうではないと思われます。手術を施行する形成外科医からも、手術しても劇的な効果は期待できないこと、また、手術して繫いだリンパ管と静脈の何割かは数年で閉鎖してしまうことなどが報告されています。これは、手術は深部のリンパ管を用いるのではなく、術前のICG検査自体が表在の極めて細いバイパスのリンパ管を描出しているので、深部の、より太いリンパ管を使用できればより良いとも言えるかもしれません。手術は治療の第一選択ではなく、まず保存的治療が優先するものと考えた方が良いと思われます。(Nov.29,2016、Mar.25,2019 )
●2019年3月3日本リンパ浮腫学会シンポジウム「外科治療の効果と限界」において活発な議論がなされました。上記のように手術は”最後の手段”と思いがちですが、形成外科医は、重症例ではリンパ管の変性(リンパ管硬化など)が進んでいるため治療成績は悪いので、より初期・軽症の段階で行った方が成績は良い、との考えが多いようです。逆に、 リンパ浮腫診療ガイドライン2018年版(金原出版) では、初期・軽度の時期は保存的治療(複合的治療)が推奨されておりますので、この時期の治療の選択には十分な注意が必要です。(Mar.25,2019)
●2019年3月3日本リンパ浮腫学会シンポジウム「外科治療の効果と限界」において活発な議論がなされました。上記のように手術は”最後の手段”と思いがちですが、形成外科医は、重症例ではリンパ管の変性(リンパ管硬化など)が進んでいるため治療成績は悪いので、より初期・軽症の段階で行った方が成績は良い、との考えが多いようです。逆に、 リンパ浮腫診療ガイドライン2018年版(金原出版) では、初期・軽度の時期は保存的治療(複合的治療)が推奨されておりますので、この時期の治療の選択には十分な注意が必要です。(Mar.25,2019)
リンパ浮腫の治療
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理事長 廣田彰男
理事長 廣田彰男